げんこつ団

げんこつ団

様々な老若男女を変幻自在に演じ分ける女優達による極上のナンセンス喜劇、
その喜劇は底無しに悲劇的であり際限なく猟奇的であり、且つ最高に馬鹿馬鹿しい。

その”楽しくない喜劇”、”恐ろしい喜劇”は、
人間と社会の全てを別け隔てなく斬りつけながら、容赦なくただ飄々と繰り広げられる。
そして時に本当にくだらない。そんな意味のないシーンが混乱を巻き起こす。
そうしてあらゆる固定概念を覆しあらゆる神経を逆撫でしながらただただ連続するシーンは、
そのまま転がり連なりながら、やがてひとつの終息に向かう。

意外性と突拍子の無さに満ちた脚本、役者自身の個性を一切出さぬ徹底した内容重視のスタンス、
脅威の早変わりにより次々と老若男女を演じ分け、時に観る者に女性のみだという事を悟られないほどの演技力、
それらの作り出す作品は、現実社会に似て非なる、しかし非なりし似ている、独自の喜劇。
舞台上に繰り広げられるその独自の世界を、是非一度後体験あれ。